Insurance Coverage

現在、残念なことに一般的な矯正治療は保険の適用外ということになっています。 一般的な矯正治療とは、噛み合せや審美目的などで行う治療のことです。噛み合せが悪いことは、将来的に身体に支障をきたす可能性はあるものの、現段階では病気と認められていないため、保険が適用されないのです。予防のための治療という解釈なのだと思います。これには乳歯列期、生え変わり期、永久歯列期、全ての時期の矯正治療が該当します。

しかし、例外があります。顎の外科手術を必要とする顎変形症の手術および手術前・後の矯正歯科治療、ならびに国の定める先天疾患に起因する咬み合わせの異常に対する矯正歯科治療にはすべて健康保険が適用されます。

顎変形症
(成長期以降で診断可能)

上顎前突・下顎前突・開咬・顎の左右非対称など顎の骨の大きさ、形が著しく異常な状態を顎変形症と言います。歯ではなく顎の骨に問題がある場合は、歯列矯正治療を行っただけでは噛み合わせの不具合を治すことが出来ません。これを骨格性不正咬合と呼び、歯列矯正治療と顎の骨を外科的に修正する手術を併用しての治療が必要となります。顎変形症は、先天性疾患によるものや、後遺症として生じる後天性のものがありますが、多くの場合は原因不明の成長発育異常で、遺伝が大きな要因と考えられています。顎のバランスが崩れている為、顎の変形、かみ合わせが悪くて上手く噛めない、話しづらいといった症状を生じることがあり、見た目だけではなく日常生活に大きな支障をきたします。

国の定める先天疾患
(年齢不問)

    • 唇顎口蓋裂
    • ゴールデンハー症候群(鰓弓異常症を含む)
    • 鎖骨頭蓋骨異形成
    • トリーチャ・コリンズ症候群
    • ピエール・ロバン症候群
    • ダウン症候群
    • ラッセル・シルバー症候群
    • ターナー症候群
    • ベックウィズ・ウイーデマン症候群
    • 顔面半側萎縮症
    • 先天性ミオパチー
    • 筋ジストロフィー
    • 脊髄性筋委縮症
    • 顔面半側肥大症
    • エリス・ヴァンクレベルド症候群
    • 軟骨形成不全症
    • 外胚葉異形成症
    • 神経線維腫症
    • 基底細胞母斑症候群
    • ヌーナン症候群
    • マルファン症候群
    • プラダー・ウィリー症候群
    • 顔面裂
    • 大理石骨病
    • 色素失調症
    • 口腔・顔面・指趾症候群
    • メビウス症候群
    • 歌舞伎症候群
    • クリッペル・トレノネー・ウェーバー症候群
    • ウイリアムズ症候群
    • ビンダー症候群
    • スティックラー症候群
    • 小舌症
    • 頭蓋骨癒合症(クルーゾン症候群、尖頭合指症を含む。)
    • 骨形成不全症
    • フリーマン・シェルドン症候群
    • ルビンスタイン・ティビ症候群
    • 染色体欠失症候群
    • ラーセン症候群
    • 濃化異骨症
    • 6歯以上の先天性部分(性)無歯症
    • CHARGE症候群
    • マーシャル症候群
    • 成長ホルモン分泌不全性低身長症
    • ポリエックス症候群
    • リング18 症候群
    • リンパ管腫
    • 全前脳胞症
    • クラインフェルター症候群
    • 偽性低アルドステロン症
    • ソトス症候群
    • グリコサミノグリカン代謝障害(ムコ多糖症)
    • その他顎・口腔の先天異常
      顎・口腔の奇形、変形を伴う先天性疾患であり、当該疾患に起因する咬合異常について、歯科矯正の必要性が認められる場合に、その都度当局に内議の上、歯科矯正の対象とすることができる。 ※当局とは、所轄の厚生(支)局です。

健康保険での矯正歯科治療は、大学病院などの施設と大学病院と同等の施設を有している医療機関のみです。厚生労働省による歯科矯正診断を行う施設基準の届け出医療機関に限られ、さらに自立支援医療による補助は、指定自立支援医療機関においてのみ可能です(一般の歯科保健医療機関では不可)。
また、顎変形症に関する手術前後の矯正治療は、顎口腔機能診断を行う施設基準の届け出医療機関に限られます。

矯正歯科治療について
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